三遊亭圓楽
野茂投手のページでおちょぼ口について述べたが、おちょぼ口の代表と言えば圓楽師匠である。ただし、圓楽師匠はナチュラルなおちょぼ口ではない。しゃべったり笑ったりしているときはそこそこ大きな口だが待機状態になると急におちょぼ口になるのだ。それは大きく開いた巾着袋の口が紐を引っ張られてキュッとつぼまるのに似ている。しかも、もともと唇の幅が口の周囲全域にわたって広いので、つぼまった口は見事に赤くて丸いおちょぼ口になる。圓楽師匠は歌丸師匠あたりから“馬面”と茶化されているが、どことなく“気品”が漂うのはこの待機状態におけるおちょぼ口に寄るところが大きい。どんなに馬鹿なことを言っても最後に口がキュッとつぼまると上品さだけが残ってしまうのだ。そういえば圓楽師匠は昔“笑点“で真ん中に座っていたころ、御自分のことを「星の王子様」と名のっておられた。そうかこのおちょぼ口は王子様のイメージを確立するために編み出した計算づくの技なんだ。
春風亭小朝師匠はナチュラルなおちょぼ口だ。
マウスポインタをイラストの上に持っていったり離したりすると小朝師匠が歩きます。
8月18日