松本人志
11月11日
一時期の挑むようなお笑いが消え、最近は安定感のある心地良い笑いを提供してくれるようになったダウンタウン松本である。彼の顔は鼻から口元にかけてが特徴的で描写しやすく、おまけに丸刈りにしてくれたので“他と判別できる”レベルまでは結構簡単に到達できる。あとは松本らしい表情をいかに加えるかだ。彼の笑いの基本は世間の常識や事象に対して自らの論理で異議を唱える無謀さにある。「あれ絶対変やと思うねん」から始まる会話の中で自らの論理を展開するのだが、だんだんつじつまが合わくなって、焦って、冷静だったはずの論理がその場をしのぐためだけの法螺に変わっていってしまう。それを冷めた態度で相づちを打つ浜田氏と、うわべだけの熱心さで弁明する松本氏の対比がダウンタウンの笑いの真骨頂だ。その松本氏の表情を表すには唇を長く突き出させるのが効果的だ。唇はびろびろと伸ばせば伸ばすほど法螺吹きとかうそつきの感じが出るのだ。
(a)は唇の通常タイプ、ただ驚いているだけの松っちゃんになる。(b)は唇を伸ばしたタイプ、驚いた事象に対して何か言おうとしている表情になる。
右側の絵のように記号化するとその違いが良くわかる。(a)に比べて(b)がいかにも法螺を吹きそうだ。
(a)
(b)
[記号化]
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