萩原健一
2002年6月29日
 NHKの大河ドラマ「利家とまつ」ではもうすぐ本能寺の変が起こる。前半の山場だ。ところがショーケン扮する明智光秀にいまいち悲運さが足りない。その原因は彼の゛顎"のせいだと思う。彼のように少ししゃくれた顎は不運や不遇に会っても耐えて跳ね返す粘り強さを感じさせる。志し半ばで倒れるタイプではない。「太陽に吠えろ」のマカロニ刑事の悲運が受けたのは、たんに若くて痩せていたからだ。貫禄がついてしまった今は壊れる心配はない。周囲に困惑しながらも長生きするのだ。困惑の表情ならたっぷり出ている。゛困った"を表すハの字の眉、考えないといけない事が多すぎて一つに定まらない視点、何か言うと娘に反論されるのでとりあえず閉じっぱなしにしている口。けれどここ一番ではしゃくれ顎がパワーを発揮し、頼もしい父とか信頼できる上司に変身するのだ。
 ショーケンの似顔絵を描いていたらクレヨンしんちゃんとイメージがダブってきた。しゃくれ気味の顎のせいだが、粘り強さという共通項があるのではないか。
 マウスを絵の上に持ってきたり離したりするとショーケンしんちゃんが踊ってくれる。
ロビーへ戻る
次のキャラクタのページへ