50年代の洋楽の続きとして、このページでは、
映画音楽のプレゼント、モンローとヘップバーンカンツォーネとイタリア映画
などについて、気ままに綴ってみました。

 ★☆★☆

 ♪♪ 
映画音楽のプレゼント。

 
■「八十日間世界一周」


掲示板を通じてお友達から頂いた数々の曲の中に、
特に懐かしい映画音楽がありました。
♪「バラの刺青」 ♪「ザ・ハイ・アンド・ザ・マイティ」 
♪「黄金の腕」
…、

長い間聴いていなかったので再び耳にした時は…、感動しました。

 
♪「バラの刺青」 
 バート・ランカスターとアンナ・マニャーニが出演した大人の映画だということだけで、
ストーリーについては全く憶えていません。
主人公がもう少し美人女優だったら違ったかもしれませんが、
なんと言ってもおばさんという感じの女優でしたから〜。
ただ、主題歌はラジオでしょっちゅう聴いて、なかなか雰囲気のある良い歌だなあ、と感じていました。
ペリー・コモのスロー・バラードでヒットしましたが、彼はあまり好みではない歌手なのに、
この歌だけは気に入っていました。
 50年代のポピュラー・ヒットの中に随分彼の歌がありますが、
暖かく、優しい語り口が広く皆から愛されたのでしょう。

 掲示板にも書いたのですが、彼の
♪「パパ・ラヴス・マンボ」 とか、
エディ・フィッシャーの
♪「オー・マイ・パパ」 のせいで、
親戚の家で、“今後、親をパパ・ママと呼ぶことにしたから〜”、と、
我が家にもごり押しされて大いに迷惑したものです。
当然、我が家は最後まで、“とうちゃん・かあちゃん”で通しましたが…。
 当時、パパ・ママと呼ぶにふさわしいオシャレな家庭など、
田舎ではどこを見回しても無かったものです。
歌を聴くと、こんなつまらないことまで一緒に想い出されるところが不思議です。

 
バート・ランカスターは、大好きな俳優で、特に西部劇では 
「ヴェラクルス」 「OK牧場の決闘」 が代表作ですが、
掲示板で彼の話が出て、お友達から、
「地上より永遠に」 のビデオを送っていただきました。
 モンゴメリー・クリフト主演の真珠湾攻撃前夜のハワイを舞台にした映画ですが、
ランカスター、デボラ・カー、フランク・シナトラ、ドナ・リードという豪華キャストのものです。
地味なだけに私はほとんどストーリーを忘れていました。それに、モンティがチョッと苦手でした。
 
■「第十七捕虜収容所」


 
「第十七捕虜収容所」 の話題が出た時、
そのビデオもいただきました。
こちらは、大好きな映画でしたから、大体のところは憶えていましたし、
何と言っても主題曲は、随分流行りましたから嬉しいプレゼントでした。
ウイリアム・ホールデンがスパイ容疑をかけられるのですが、
本当のスパイは、後の 
「スパイ大作戦」 での
フェルプス君:ピーター・グレイブスで、
案外この映画を参考にして作ったのかも、と思っています。
 また、映画の中で、ピンナップ・ガールとして大人気だったペティ・グレイブルが、
ハリー・ジェイムスと結婚するという記事を読んで、捕虜の皆が大騒ぎするシーンなんて、
昔は全く気がつかなかったものでした。
ずっと抱いていたイメージとは違って、随分コミカルで、シャレた映画だった事に驚きました。
 ちなみにプレゼントしてくださった方は、ランカスターとホールデンのファンのようでした。
ネットでしかお会いしていないのに、今でも実の姉さんのような気がするのが何とも変です。
もっと言えば、心の中には、兄さんも妹もいるのですが〜。


 
♪「ザ・ハイ・アンド・ザ・マイティ」
 ジョン・ウエインが口笛を吹いていたシーンだけ、妙にはっきり記憶しています。
飛行機パニック映画のさきがけでした。
 中身は忘れましたが、なんとなく大空をイメージする、
ゆったりした美しいメロディがずっと心に残っていました。
ライオネル・ハンプトンのアルバムで聴きましたが、
何と言ってもこの曲は口笛でなければいけません。
コールマン・ホーキンスのアルバムに同名のものがあったような〜?。
         
 
後に、飛行機のパニック映画で、「大空港」 というバート・ランカスター主演の、
よく出来た映画がありました。
相手役は
 「悲しみよこんにちは」 「勝手にしやがれ」 で可愛らしかったジーン・セバーク、
彼女のショート・カットの髪型…セシール・カットが流行ったものでした。
今でいえば小顔の美人で、私好みの顔でしたが、映画は、どちらもいただけませんでした。
 
「悲しみよこんにちは」 は、当時話題のボーボアールの原作ですが、
 何を血迷ったか、サルトルの本を何冊か読んでいましたから、
後年パリの「カフェ・ドゥ・マゴ」へ行き、なるほどここで哲学論を交わしたんだな…、
チョッとその気になってコーヒーを飲んだものでした。

 
■「悲しみよ今日は」

 
ディーン・マーティン、ジョージ・ケネディ、ジャクリーン・ビセットと
多彩な顔ぶれでしたが、この映画が印象的だったのは、
うだつのあがらない男が、愛する妻に保険金を残すために、
自分も死ぬつもりで飛行機を爆破しようと計画する、
なんともやるせない犯人側の生活観が、よく表現されていた事でしょう。
 そして、その旦那役が、
「シェーン」で、ジーン・アーサーの夫役として、
やはり素朴な役を演じていたヴァン・ヘフリンでした。
華やかな航空業界の内側と人生の哀感といったものが上手くミックスされていて、
いつまでも忘れられない映画です。
ただ、最後奥さんがゴメンナサイ、ゴメンナサイと謝っているシーンが、チョッと痛々しい感じで、
ディーン・マーティンとジャクリーン・ビセットの危ない関係や、バート・ランカスターとセバークの
ロマンス以上に心に残っています。
 これにも、主題曲というのはあったはずですが、全然憶えていません。
…新しいものほど記憶が怪しいというのも淋しいことです。
 
■「大空港」

 他にも、「エア・ポート…」 同じようなタイトルの
航空パニック映画が沢山出来ました。
船モノでは、ポパイ刑事でおなじみ、ジーン・ハックマン主演の 
「ポセイドン・アドベンチャー」、火災モノでは、ポール・ニューマン、
スティーブ・マックィーン主演の 
「タワリング・インフェルノ」、地震では、チャールトン・ヘストンの 
「大地震」
…豪華キャストによる、人生模様を織り込んだパニック映画も色々ありましたが、
スリリングの中にも華やかな感じのする航空モノと違って、どれもリアルで重く、
特にハッピー・エンドでないものは苦手でした。

 
 
♪「黄金の腕」…以前にも書きましたが、
これは、私のお気に入りシナトラ、キム・ノヴァク、エレノア・パーカーの
3人が出ていたもので、モダン・ジャズを最初に使った映画として忘れられません。
 頂いた演奏が映画のサントラかどうかはわかりませんが、
イントロを聴いただけで映画のシーンがパッと思い浮かびましたから、
これは特別な映画として記憶されているようです。
         
 
♪「遥かなる山の呼び声」 ♪「誇り高き男」 ♪「トゥ・ラヴ・アゲイン」 ♪「五つの銅貨」 
♪「八十日間世界一周」♪「裸足のボレロ」 ♪「帰らざる河」
…、どれも本当に久しぶりに聴けました。

 アメリカ映画ではないのですが、
♪「パペーテの夜明け」 ♪「真夜中のブルース」 という曲も、
随分聴きなじんだものでした。
 「南海の楽園」…タヒチが舞台のイタリアのドキュメンタリー映画で、
そこで流れていたのが、
♪「パペーテの夜明け」 でした。この映画は「最後の楽園」と混同しますが、
「青い大陸」「氷の大陸」〜、いろいろなドキュメンタリー映画を観た憶えがあります。
 音楽だけが素晴らしいというドキュメンタリー映画では、その後の「世界残酷物語」が極め付けでした。
♪「モア」 という主題歌は、確かアンディ・ウイリアムスのベスト・ヒットでした.。
 「ティファニーで朝食を」の
♪「ムーン・リバー」 のほうがヒットしたかな?。
いずれにせよ、今でも映画と主題曲のギャップでは一番だと思っています。

 「朝な夕なに」…ドイツ映画でしたが、その主題曲が 
♪「真夜中のブルース」 でした。
こちらもストーリーは全然想い出せません。
ただ、ベルト・ケンプフェルトという楽団とトランペットの侘しげな音色だけはしっかり憶えていました。
 こういった地味な映画やイージー・リスニング調の音楽…、派手なハリウッド映画や、
プレスリーに圧倒されていた当時の若者にとっては、どこか物足らない感じがして
あまり気にも留めなかったものです。
 でも、何十年ぶりに聴いてみて、ものすごく懐かしい気持ちになってしまうのが不思議です。
 
■「帰らざる河」


 ポピュラー・ヒット・アルバムに入っている曲は別にして、
こういった曲は、今ではめったに聴けるものではありませんから嬉しい限りです。
50年代は、これらの映画音楽が何年にもわたって「S盤アワー」 「L盤アワー」 
「ポポン・ミュージック・レター」「ユア・ヒットパレード」 などから流れてきて…、
のんびりした良き時代でした。


 掲示板でおしゃべりをしているうちに、
一人ではもうすっかり記憶の彼方だった昔の出来事・映画・音楽などが蘇ってきて〜、
本当に素晴らしい体験でした。
 貴重な音源まで頂いたことで、掲示板をやめた今でも、
皆様のことが懐かしいメロディと一緒に思い起こされます。


 〜モンローとヘップバーン〜

 
「第十七捕虜収容所」でのピンナップ・ガール:ベティ・グレイブルは、
「百万長者と結婚する方法」 でマリリン・モンローやローレン・バコールと共演していたことを
チラシを見て知ったのですが、モンロー以外の記憶がありません。
映画が面白かったら大抵憶えているものですが、これは案外地味だったのかもしれません。
 ローレン・バコールは、超美人ではなかったものの、好きな女優さんでした。理知的な感じのする女性で、
「北西戦線」 での家庭教師役なんかがお似合いでしたが、
後年、 「オリエント急行殺人事件」 で彼女を観たとき、良い年のとり方をしているなあ、と感心したものです。
 ちなみに、あの映画で一番ショックだったのは、ストーリーではなく 「誰が為に鐘はなる」 「アナスタシア」 の
イングリッド・バーグマンのおばあさん役でした。あの絶世の美女が…、ともかく驚きました。
 
■ 「How To Marry A Millionare」


 「バラの肌着」 という映画は、バコールとグレゴリー・ペックが
珍しくコメディ風の演技をしていましたが、おしゃれな映画でした。
何でバラの肌着なのかはいまだにわかりませんが。
 彼は 「白鯨」 で、シリアスな船長役をやりましたが、
なぜか当時のマスコミにはミス・キャストだ、大根役者だと叩かれていました。

私はストーリーに追われ、ラストの壮絶なシーンだけが印象深く、
彼の演技どうのこうのというところまでは、とてもわかりませんでした。
 案外、情感の表現が苦手な俳優だということは、今なら言えますが〜。
 ローレン・バコールはなんと言っても、ハンフリー・ボガートの奥さんとして有名で、
そのおしどりぶりが事あるごとに紹介されていたものです。
リバイバルで観た 「三つ数えろ」 で共演したのが縁だったのかな?、
などと勝手に想像していますが、馴れ初めについては残念ながら聞きそびれました。
 ロス・マクドナルドのハード・ボイルド映画:「動く標的」 でも、ポール・ニューマンを相手に、
毅然とした役回りをしていました。
他にはチョッと思いつきませんが、準主役では、かなり出演本数の多い女優さんでした。

 蛇足ながら「新・動く標的」、原作名は「魔のプール」ですが、
ここでポール・ニューマンの相手役をしていた美しい女性が、
ポールの奥さんのジョアン・ウッドワードでした。
こちらも実生活でのおしどり夫婦ぶりが有名ですが、映画では悲しい結末を迎えています。
小説がそうなっているので仕方が無いものの、なぜかショックを受けたものでした。
  
■ 「Humphrey Bogart & Lauren Bacall」


 「三つ数えろ」 は、レイモンド・チャンドラーの記念すべき
ハード・ボイルド第一作:「大いなる眠り」 の映画化でしたが、
リアル・タイムで観た同名のリメイク盤は、
主人公のフィリップ・マーロー役をロバート・ミッチャムが演じていました。

 私個人としては、どちらかといえば、いつも眠たそうな顔をしているロバート・ミッチャムのほうが
適役だったと思っています。彼は他にも 「さらば愛しき人よ」 でも、マーローを演じていました。
マーロー役で、冴えなかったのはエリオット・グールドで、「長いお別れ/ロング・グッドバイ」 を
深夜テレビで観ましたが、イメージが違いすぎて最初は誰だろうと思ったものでした。
 フィリップ・マーローの名言に、
「男はタフでなければ生きていけない、優しくなければ生きていく資格がない。」
というのがありますが…、これには根が単純な私としてはかなりグッときたものです。

  
■ 「Robert Michum」


 芯の強そうな感じのボギーは、
ダシール・ハメット:「マルタの鷹」 のサム・スペード役のほうが
ハード・ボイルドに徹していて似合っていたような気がしています。
 「必死の逃亡者」…これも忘れられない映画ですが、
「アフリカの女王」 あたりになると、サスペンスものではないだけに強い想い入れはありません。

 テレビ・シリーズにもなった、ミッキー・スピレーンの「私立探偵・マイク・ハマー」…
人は彼を一流のハードボイルド作家のように言いますが、
正統派ハードボイルド・ファンの私から言わせると、かなりキワモノの部類だと思っています。


 
脱線ついでに、大好きなポール・ニューマンの好きな映画をいくつか…、
 「熱いトタン屋根の猫」…社会派ものとして有名ですが、残念ながらストーリーを全く憶えていません。
 私の場合、優れた作品というものが苦手ですから、
想い出の映画は大抵娯楽作品になってしまうのが淋しいところです。
「新・ハスラー」 でアカデミー賞を取った彼ですが、
これは多分に功労賞的な意味合いがあったような気がしています。
 映画としては1作目の方が数段面白かったはずです。 
 
「スティング」 は時代・人物設定などすべてがオシャレで、たまらなく好きですが
、悪役のロバート・ショウがお好みということでも忘れられない映画になっています。

  
■ 「Paul Newman」


 
でも、もっと想い入れの強いのは、
デズモンド・バグリー原作の 「マッキントッシュの男」 
そしてヒッチコック監督の 「引き裂かれたカーテン」
 です。
どちらもスパイ映画ですが、
ハード・ボイルドと同じくらい英国のスパイ小説・冒険小説は大好きで、
ポール・ニューマンがどちらへも出演していることが、
大のお気に入りの理由でもあります。

 ジョン・ル・カレ、フリーマントル、アリスティア・マクリーン…愛読した作家達ですが、
中でもマクリーンの作品は映画の方が面白いほどですから、これもほとんど観ているはずです。
 これを書き出すと止まらなくなりそうなのでこの辺でやめておきます。

 平和主義の私ですが、スパイ小説愛読者として唯一残念なのがベルリンの壁の崩壊です。
実質上東西のスパイ合戦は終了してしまいましたから、ジョージ・スマイリーもチャーリー・マフィンも
ジェームス・ボンドのように節操無く、原作から離れて現代にまで生き長らえようとは思っていないことでしょう。


 話があっちこっちいってしまうのが私の想い出話の特徴ですが、まさか「百万長者と結婚する方法」 で
マリリン・モンローと共演したローレン・バコールの話題から、ここまで話が脱線してしまうとは
自分でもビックリしてしまいます。遅ればせながら、ここらで
チョッと軌道修正を…。

 アメリカ人が好きな女優の筆頭が、マリリン・モンローだとはよく聞く話です。
一般的に日本人は、もうチョッと理知的なオードリー・ヘップバーンあたりが好みだろうと思います。
 
■ 「Audrey Hepburn」


 「ローマの休日」 「麗しのサブリナ」 「尼僧物語」…
清純を絵に描いたような役柄でした。
「昼下がりの情事」 「ティファニーで朝食を」 「シャレード」
「マイ・フェア・レディ」 といろいろ観たのですが、
ゾクゾクするような女性の魅力をどういうわけか感じなかったものです。
但し、
♪「魅惑のワルツ」 はジェーン・モーガンで、♪「ムーン・リバー」 はアンディ・ウイリアムスや
ヘンリー・マンシーニで、
♪「シャレード」 はマンシーニで大ヒットして、
今ではしっかりスタンダード・ナンバーになりました。
 
♪「一晩中踊れたら」 は、映画の中でオードリー自身が歌っていたとばかり思っていたら、
実は口パクだった、と掲示板で教えていただきました。彼女結構歌は上手だったはずなのに…。

 盲目の彼女が、押し込み強盗に入られ、ハラハラ・ドキドキした 「暗くなるまで待って」 は、
それまでの役柄とは違って、迫真の演技が妙に心に残っています。
♪「暗くなるまでまって」 …この歌を頂いたのですが、不覚にもパソコンから消えてしまいました。
 ヘップバーンはチョッとお人形さんのような印象が強いのですが、
お得意のロマンティック・コメディ映画では、「シャレード」 が、お気に入りケーリー・グラント以下
お馴染みの俳優陣が沢山出ていたこともあって、一番気に入っています。

 モンローは、肉体派女優の代表と言われていますが、スクリーンでは、可愛らしい女性という感じがしたものです。
その可愛らしさの質がヘップバーンとは違って、チョッとお間抜けだけど人間味溢れる魅力にあったようです。
せいぜい 「ナイアガラ」 ぐらいかな、ワルだったのは〜。


 CDショップの棚には、モーリン・オハラ、ロンダ・フレミングなど、
西部劇映画のヒロインでしか想い出の無い女性達のアルバムがあって、さすがに手が出ないのですが、
グレイス・ケリー、ヘップバーン、デボラ・カーだって歌っていました。
綺麗なだけで、歌も踊りもできないというのではハリウッドスターにはなれなかったのかも知れません。
 マリリン・モンローの出演映画には、印象に残る音楽も多く、
思わず懐かしい映画音楽特集のCDを買ってしまいました。
お友達に頂いた
♪「帰らざる河」 を聴いて、他の映画音楽も聴きたくなったというのが本当の理由ですが〜。
 
■ 「Marilyn Monroe」


♪「キッス/Kiss」 : 「ナイアガラ」
♪「ファイン・ロマンス/A Fine Romance」 : 「スィング・タイム」
♪「ドゥ・イット・アゲイン/Do It Again」 :  「フレンチ・ドール」
♪「もの憂さ/Lazy」 ♪「驚かないでね/You'd Be Surprised」
♪「ヒート・ウエイヴ/Heat Wave」 
: 「 ショーほど素敵な商売はない」
♪「スペシャリゼーション/Specalization」
♪「私の心はパパのもの/My Heart Belong To Daddy」
: 「恋をしましょう」
♪「お熱いのがお好き/Some Like It Hot」 ♪「あなたに愛されたいのに/I Wanna Be Loved By You」
♪「恋はおしまい/I'm Thru With Love」 ♪「ランニング・ワイルド/Running Wild」
: 「お熱いのがお好き」

♪「ダイヤが一番/Diamonds Are A Girl's Best Friend」 ♪「恋にしくじったら/Nothing Goes Wrong」
♪「バイ・バイ・ベイビー/Bye Bye Baby」 ♪「リトル・ロックから来た娘/A Little Gifl From Little Rock」
: 紳士は金髪がお好き」
♪「帰らざる河/The River Of No Return」 ♪「私の要求/I'm Gonna File My Claim」
♪「ダウン・イン・ザ・メドウ/Down In The Meadow」 ♪「一枚の銀貨/One Silver Doller」
: 「 帰らざる河」

 このアルバムには、知らない曲もありますが、
♪「私の心はパパのもの」 …独特の甘ったるい歌で忘れようがありません。
♪「あなたに愛されたいのに」 …タイトルの♪「お熱いのがお好き」 よりずっとヒットした曲です。
 喜劇映画でしたが、ジャック・レモン、トニー・カーティスと共演者が素晴らしく、
彼女の映画では、一番気に入っています。
 同じく喜劇映画の「七年目の浮気」…地下鉄の排気口の上に立って、
スカートがめくれる有名なシーンのあるものですが、出来栄えとしてはイマイチの感じでした。
♪「ダイヤが一番」 ♪「バイバイ・ベイビー」 …映画のイメージが薄いのですが、
歌はどちらもヒットしました。
 
■ 「The River Of No Return」


 「帰らざる河」は、西部劇好きな私としては
相当期待して観た憶えがあります。
でも、ドンパチが無くて、その点ではがっかりでしたが、
好きなロバート・ミッチャムとのラヴ・ロマンスとしては面白いものでした。
また、妖艶さと可愛らしさという、彼女ならではの魅力の両面が
発揮されたことでは、代表作と言っても良いような気がしています。

♪「ワン・シルヴァー・ダラー」 …テント小屋で荒くれ男達の前で、
怪しげなムードで弾き語りをするシーン。
♪「ダウン・イン・ザ・メドウ」 …渓流下りの合間に、ロバート・ミッチャムの息子に優しく語りかけるシーン。
♪「帰らざる河」 …やはり自分は酒場の女とあきらめて再び酔っ払い相手に、
今度はしんみり歌うラスト・シーン…、
この後、ロバート・ミッチャムとハッピー・エンドでしたから、なおさら印象に残る映画でした。

 CDには無いのですが、「バス・ストップ」の彼女はなかなか魅力的でしたし、
「荒馬と女」では、クラーク・ゲーブルと共演していました。クラーク・ゲーブルもお年でしたし、
最初からあまり期待はしなかった映画でしたが、そのとおりといった感じでした。


 ヘップバーンとモンローは、50年代ハイウッド映画全盛期の、両極端な人気女優二人として、
今や伝説的な存在になっているようです。
 ヘップバーンの 
「マイ・フェア・レディ」 を地でいったようなサクセス・ストーリーは、語り草ですが、
 モンローのドラマティックな死…当時、個人的には大きな力によって抹殺されたに違いないと思っていました。
 ケネディの野望、反対派との抗争…世界に君臨するアメリカが大きな転換期を迎えていた時代で、
暗殺事件が多すぎる時代でもありました。
  
■ 「My Fair Lady」


 個人的には、
どちらも特別なファンというわけではありませんでしたが、
ともかく、子供のくせに随分沢山の映画を観ていたものだと
今更ながら呆れています。
音楽の話のつもりが、どうしても映画の想い出に重点が移ってしまいます。
映画館で知った音楽が多いというのも、
50年代の特徴ですから仕方ありません。

 ★☆★☆
 〜カンツォーネとイタリア映画〜

 
私の記憶から、長い間欠落していた、唯一の音楽がカンツォーネでした。
掲示板で話題になるまですっかり忘れていました。
成人してからは、ポピュラー音楽を積極的に聴かなかったということが、
一番の原因かもしれませんが、こんな事もあるんだと自分でも驚きました。
「太陽に歌え」

 伊東ゆかりちゃんが、サンレモ音楽祭に行ったり、
ジリオラ・チンクエッティなんて、チョッと変わった名前の娘が話題になり、
その後日本で、カンツォーネが一般的になったのは承知しています。
 キューバの共産化から、それまでのキューバ音楽が入らなくなり、
代わりにブラジルのボサ・ノヴァが60年の始め頃に流行り始め…、
世界が変わりはじめ、音楽も大きく変わっていった時代でした。

 
掲示板では、カンツォーネのお話とともに、沢山の曲も聴かせていただきました。
現在、「カンツォーネ特集」という20曲厳選して作ったCDRが手元にあるのですが、
残念ながら曲名も歌手も良くわからないという状態です。
 パソコンにはキチンと書いておいたのですが消えてしまい、とりあえず音楽だけは難を逃れたのです。
 チンクェッティとかミルバというのは、声に特徴もあり、数少ないお馴染みの歌手ですから、
聴けば大体解るのですが…。


 
♪「シノメ・モロ」 ♪「アモレ・ミオ」 ♪「ヴォラーレ」 ♪「チャオ・チャオ・バンビーナ」 ♪「恋の終わり」 
 ♪「ナポリは恋人」 ♪「夢見る想い」
…歌詞からその程度は解るのですが…、なんとも釈然としません。
でも、通しで聴いているとカンツォーネというのも悪くないものです。若者の歌もそれなりに懐かしく、
初めて聴くスロー・バラードなどは、随分心地よく聴けます。
 確か、会話の中で、イタリアン・ポップスとかいう言葉が出ていたような気がしますが、
カンツォーネとかシャンソンというのは、「歌」という意味だったはずですから、変な呼び名はピンときません。
 「ワールド・ミュージック」 「Jポップ」 「ラテン・ジャズ」って何だ?、と思ったのと同じ感想です。

 CDショップへ行っても、いつも覗く場所は決まっていましたから、改めてそんな表示を見た時は、
チョッと浦島太郎の心地でした。
 仕事柄、「ワールド・ミュージック」なんて新しい言葉を作り、市場を広げようと企む音楽業界の魂胆が
見え隠れして嫌なのですが、大きな心で、ここは時流に合わせるしかなさそうです。

 
ついでながら、折角沢山頂いたシャンソン、そして折角好きになりかけたシャンソンの数々は、
全滅してしまいました。…縁がなかったというには、あまりにももったいないことをしました。

♪「ヴォラーレ」…これは、50年代のヒット曲でしたし、ドメニコ・モドゥーニョという名前もよく知っていました。
それに、私はディーン・マーティンで歌うこの曲が気に入っていました。
♪「オーソレミオ」…我がプレスリーの♪「イッツ・ナウ・オア・ネバー」 でお馴染みでした。
 イタリア音楽というのも、
♪「帰れソレントへ」 ♪「フニクリ・フニクラ」 ♪「サンタ・ルチア」 とか
聴きなじんだものは他にもありそうですが、こういった曲に対してイタリアン・ポップスというのがあるのかな〜?。
 
「カルタゴ」

 50年代のイタリア映画の印象も強く残っています。
 イタリア映画では「ユリシーズ」 「トロイのヘレン」 
「ポンペイ最後の日」 「コンスタンチン大帝」 「カルタゴ」 
など歴史スペクタクル映画が好きでした。
もっとも、これらもハリウッドとの共同で作った
ものだったのかもしれませんが…。
 アメリカ映画でも、「十戒」 「聖衣」 などは忘れられない映画です。

 後の「ベン・ハー」 「クレオパトラ」 は、チョッと大味だったような気がしていますが、
現在、またこの手のスペクタクル映画が、ハリウッドで盛んに作られるようになり、
歴史は繰り返すといった感じです。

 「グラデュエーター」 「トロイ」…宣伝も大々的で、昔とは大違いです。
ここに出演していた、ラッセル・クロウ、ブラッド・ビットは最近のテレビ映画のおかげで知った俳優ですが、
二人とも気に入っています。だからといって、映画館まで足を運ぶ気にならないというのが、正直なところです。
なんと言っても昔とは感受性が違いすぎて、恐らく感動する事も無いだろうと、最初から決め付けています。

 
小さいときに観た、「聖衣」のヴィクター・マチュアの最後のシーンはいまだに鮮明です。
クラーク・ゲーブル主演の西部劇:「たくましき男達」での弟役のキャメロン・ミッチェル、
そして、黒澤明の「蜘蛛の巣城」での三船敏郎…、いずれも無残に何本もの弓矢が刺さるシーンがあるのですが、
ああいう残酷な場面と言うものは、子供の心に深く刻み込まれてしまって、決して忘れないものです。
…チョッとわき道でした。

        
 「道」…
♪「ジェルソ・ミーナ」 は忘れられない映画とメロディです。乱暴者のアンソニー・クインと、
頭の弱いジュリエッタ・マシーナの、出会いと別れ〜、この映画は、特に私にはこたえました。
 「鉄道員」…
♪「鉄道員のテーマ」、これも貧しく切ないストーリーだったのは間違いないのですが、
ストーリーはほとんど憶えていません。でもこの曲も長い間流行りました。
 
「汚れなき悪戯」

 イタリア映画ではないのですが、
「汚れなき悪戯」…
♪「マルセリーの歌」 映画も、
音楽もなんとも切ないものでした。
お友達もこれを想い出すと、ほろりとくると言っていましたが、
あまりに切ない話でしたし、曲もマルセリーナ坊やを想い出してしまう悲しい響きでした。
 「禁じられた遊び」…
♪「禁じられた遊びのテーマ」
これも永遠のスタンダードになりました。
 これらの曲は、50年代のヒット曲として、どれも聴きなじんでいましたが、好きだ嫌いだに関係なく、
今でも頭を離れない映画音楽です。

 60年代になると、ヨーロッパ映画も変わっていったものです。
 「自転車泥棒」のデ・シーカは、ソフィア・ローレンとマルチェロ・マストロヤンニの主演映画:「ひまわり」 や
 「昨日・今日・明日」 を監督したようですが、
♪「ひまわりのテーマ」 は随分ヒットしました。
ソフィア・ローレンやジーナ・ロロブリジーダは、早くからハリウッドで活躍していてよく知っていましたが、
映画の内容もその頃と比べると、随分シリアスなものになっていったようです。

 私は60年代以降は、よほど面白そうな映画しか観ませんでしたから、「ひまわり」 もテレビで観たくらいですし、
デ・シーカの主演映画:「ロベレ将軍」 もテレビでした。デ・シーカとなると、シリアスな映画になってもしかたありません。
確か 「終着駅」 も彼だったような?。私はストーリーは全くですが、手元に残っているペギー・リーのドーナッツ盤、
♪「ジャニー・ギター」の裏が、♪「オータム・イン・ローマ」 で、この映画の主題曲でした。
 
「暗闇でドッキリ」

クラウディア・カルディナーレってイタリア人だったと思うのですが、
「ピンク・パンサー」に出ていて、これが面白かった…。
デビット・ニーブンが主演でしたが、
ピーター・セラーズのクルーゾー警部が最高でした。
「暗闇でドッキリ」のほうが彼が活躍しましたが、
エルケ・ソマーが相手役でした。
どちらもカワイコチャンだったから、憶えているのかもしれません。

 カワイコチャンで想い出すのは、ジャクリーヌ・ササールで、高校時代の友人にまったく呆れるほど
彼女にぞっこんという奴がいました。「三月生まれ」 という映画に出ていて、確かに可愛らしかったのですが、
私はもうチョッと大人のハリウッド女性に夢中でしたから、そんな子供は問題外だったものです。
 彼はジョージ・チャキリスに似ていると言われてすっかりその気になっていて、伝え聞くところによると
 「ウエストサイド・ストーリー」 「ブーベの恋人」 に異常なほどの愛着をもっていたようです。
♪「マリア」 ♪「ブーベの恋人」 は、彼には全く関係なく随分流行りました。

 クルーゾーものもそうでしたが、アメリカ人、フランス人、イタリア人と外国映画では国際交流が盛んでしたが、
日本はその点淋しいもので、どうしても西洋人に混じると映画自体がチンケになってしまいます。
「戦場にかける橋」 くらいかな、違和感の無かった映画は〜?。
 
「ブーベの恋人」

フランス映画では、アラン・ドロンの「太陽がいっぱい」の
ヒットのおかげで、それまでの暗黒映画から脱皮していったようですが、
もともとフランス映画は苦手だったので、60年代以降は意識して観ていません。
        
 ヨーロッパの音楽や映画は、私の中では脇役の域を脱しませんが、
掲示板のおかげで随分認識を新たにしたのも事実です。
初めてのカンツォーネも沢山聴けましたし、あれほど嫌いだったシャンソンを心地よく聴けるようになり、
クラシックで好きな曲が出来るようになりましたから〜。
 でも、アメリカ音楽を除くと、ラテン、タンゴ、ハワイアンのほうが、どうやら感覚的には合っているようです。
ハワイはアメリカだし、タンゴはラテンだと言われそうですが、チョッとニュアンスが違います。
 
「鉄道員」

 大体の人が、自分の気に入った音楽以外は
シャットアウトしてしまうもので、私の場合はシャンソンがそれでしたが、
聴きこんでいるうちに自然と引き込まれていくものです。


 つまらない自分のこだわりを一度取り除いてみると、
案外どんな音楽でも心に響いてくるものだと体感しました。
…音楽の素晴らしいところなんだろうなあ、と再認識した次第です。
だからラップも好きになるかと言われてもそれは無理でしょう。
私は、あれを音楽だと思っていませんから〜。

 

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♪♪ 50年代の洋楽は今聴いても新鮮ですね A
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